イベントレポート

岩井沢遺跡 現地公開レポート

 平成28年6月23日(木)13:30~15:00、宮古市の岩井沢遺跡(いわいさわいせき)で現地公開が行われました。梅雨前線の影響であいにくの雨模様となったにもかかわらず、38名の方にお越しいただきました。ありがとうございます。

 岩井沢遺跡は、JR山田線松草駅から東に約2.2㎞、宮古市門馬地区(旧川井村)にあります。国道106号沿いの山間部で標高は570m前後と比較的高いですが、遺跡周辺には平坦地が広がり、すぐ南側を閉伊川が流れています。

 今回の調査は、宮古盛岡横断道路建設事業に伴って行われている復興関連発掘調査です。

 4月11日に調査を開始してから、これまでに縄文時代の竪穴住居跡、陥し穴(おとしあな)、沢の跡などが見つかっています。また、縄文時代早期・前期・中期・後期、弥生時代前期の土器が出土し、約7,000年前から2,000年前という長期間にわたって、集落や狩猟場として人々に活用されてきた土地であることが明らかとなりました。

 調査は引き続き8月頃まで行われます。旧川井村域では初めて行われた大規模発掘調査であるだけに、その成果に期待も高まります。この先もどんな発見が飛び出すか注目したいところです!

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定刻が近づいても雨はおさまる気配がなく・・・でも思ったより多くの人が集まってきてくれたので少しホッとしました。現場事務所前での概要説明から始まります。

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調査員に誘導され、いよいよ現場に入っていきます。雨でとても滑りやすくなっているので、足元に注意!

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縄文時代の竪穴住居跡です。直径約4mの円形で、炉や柱の跡などもみつかっています。出土した土器から、縄文時代後期(約3,000~4,000年前)の家の跡のようです。説明する調査員の足元に黒く光るのは小型の壺です。

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写真の中央部分、地形が広範囲で緩やかに凹んでいるのが分かるでしょうか。かつて沢があった場所です。約5,500年前に飛んできた火山灰(十和田湖の噴火による)が降り積もっていたことから、それより前の時代に水が流れていたと判断できます。

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沢の周辺では、細長い溝状の穴が複数見つかりました。深さは1m近くあります。これは獣を捕まえるために掘られた陥し穴で、このあたりで狩りが行われていた証拠です。矢じりや槍先など石の道具も近くで発見されました。水辺に集う動物を追いかけた縄文人たちの姿が目に浮かぶようですね。

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沢跡の内部(上記の火山灰より上の層)では縄文土器の破片がまとまって出土しました。縄文時代中期(約4,000~5,000年前)の土器です。使わなくなった土器が捨てられたのでしょうか?割れた破片をくっつければ元の形が復元できそうな雰囲気です。雨足が強くなる中、皆さん熱心に見入っていました。

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テレビ局も取材に来ました。出土遺物の展示コーナーでは、近くの小学校から来た女の子がインタビューされています。教科書で見たような土器や石器の実物が見られてとても楽しかったと感想を話していました。 ちょっと緊張したかな?

 

 当日の資料は、こちら 

2016年6月27日掲載

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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