上のマッカ遺跡

東日本大震災関連発掘調査

いわて調査情報/2015年10月27日現在

DATA

※この遺跡の調査は終了いたしました。

遺跡名 上のマッカ(うえのまっか)遺跡
所在地 岩手県九戸郡洋野町上のマッカ地内
事務所 080-2820-0699
調査期間 平成27年6月15日~11月30日(予定)
時代 縄文時代
検出遺構 竪穴住居跡3棟、石囲炉1基、土坑
出土遺物 縄文土器、磨石、石匙、石鏃、磨製石斧
uenomakka-1026

調査は9月18日をもって終了しましたが、その日に撮影した写真が出来上がりましたので、ご紹介します。
上空から遺跡を見てみると山地の中腹に位置していることがわかります。山と海の恵みを存分に利用できる地であったのでしょう。
(平成27年10月26日現在)

uenomakka-825

画像は調査中の住居から出土した縄文土器(手前)と磨石(奥)です。土器は口縁部(土器の上部)が下向きで底部(土器の底)が無い状態でした。美しい文様が見えますね。これは円筒上層土器であり岩手県北部で見られるものです。
(平成27年8月21日現在)

uenomakka-817

7月24日の画像のシミの調査を進めた結果、このような竪穴建物の跡となりました。
床面には炉跡や被熱を受けたような痕跡は確認できませんでした。
柱穴の並び方もはっきりしませんが、山側(写真奥側)には緩やかな壁の立ち上がりが見られます。
(平成27年8月17日現在)

uenomakka-805-1 uenomakka-805-2

画像は7月24日の、現在の様子です。
どうやら縄文時代前期の竪穴住居跡のようです。
このように掘ることによって土の堆積を調べることができます。
火山灰の堆積もよく分かります。
(平成27年8月5日現在)

uenomakka-727

目を凝らしてご覧ください。写真中央部が黄色く、その周囲にはうっすら円形のシミが見えます。黄色いものは火山灰で、約6100年前のものと思われます。凹地に堆積したのでしょう。この凹地はいったい何なのでしょうか?
(平成27年7月24日現在)

uenomakka-714-1 uenomakka-714-2

重機を使用し調査区の表土除去を進めています。写真は調査区西側から撮影したものです。表土を取り除くと昔の沢跡が現れました(石の連なりがそうです)。現在の沢は30mほど北側をこの沢跡に並行して流れています。この沢を縄文人は利用していたのでしょうか。
(平成27年7月14日現在)

uenomakka-708

20cm掘り下げたところ炉石が顔を出しました。
時代はまだ分かりませんが周辺からは土器片も出土しています。
畑であったためトラクターにより土は混ぜられていましたが、奇跡的に炉は残っていました。
(平成27年7月7日現在)

uenomakka-622

調査を開始しました。写真は北から南に向かって撮影した調査区全景です。
写真中央が三陸沿岸道路の中心となります。
(平成27年6月22日現在)

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

岩手県文化振興事業団 岩手県立博物館 岩手県民会館 岩手県立美術館 いわてわんこ節電所

このページの先頭へ