杉の堂遺跡

いわて調査情報/2017年10月18日現在

DATA

※この遺跡の調査は終了いたしました。

遺跡名 杉の堂(すぎのどう)遺跡
所在地 岩手県奥州市水沢区佐倉河杉の堂23-1ほか
事務所
調査期間 平成29年6月16日~10月13日
時代 縄文・奈良・平安
検出遺構 竪穴建物(縄文・奈良・平安)、掘立柱建物(縄文)、縄文時代の墓穴・土坑、縄文時代晩期の遺物包含層
出土遺物 縄文土器(中期・晩期)、石鏃、尖頭器、剥片、磨石、敲石、石棒、石刀、土師器(坏・高台付坏・甕・鉢・壺)、須恵器(甕・坏)

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 9月下旬に撮影した航空写真です。写真上部の太い道路が国道397号です。調査区の中央部は、縄文時代の竪穴建物や大型の土坑が密集しています。
なお、今年度の発掘調査は10月13日に終了しました。   
(平成29年10月13日現在)

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9月9日に現地説明会を行いました。当日は、約120名の参加者に遺構・遺物を見ていただきました。調査員が縄文時代晩期の炉を伴う建物についての説明をしています。
(平成29年9月19日現在) 

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今回の調査地の中では最も標高の高い場所で、焚火の痕跡と考えられる焼け土がいくつも見つかり、また、たくさんの土器や石器、石棒などの石製品が出土しました。その周りには複数の墓穴や貯蔵穴が見つかっております。
(平成29年8月8日現在)

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縄文時代晩期の墓を複数調査しています。そのうち、5基の墓の底面から赤色顔料がみつかっています。そのなかで副葬品を伴う墓穴(はかあな)からは、赤漆を塗った鉢型土器が出土しています。写真はその出土状態と外面の赤漆塗布状態です。
(平成29年8月8日現在)

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調査区の表土を剥がすと、縄文時代晩期の土器が倒れた状態で出土しました。胴部に孔(あな)が空いた壺型土器です。当初、注ぎ口が折れた状態の注口土器かと思いましたが、孔の形状は、多角形に近い不整楕円形で、穿(うが)ったような痕跡がありました。土器の使用後に孔を空けたと考えられます。
(平成29年6月28日現在)

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杉の堂遺跡は、北上川西岸の段丘面上にある遺跡で、これまで30回以上の発掘調査が行われています。今回の調査でも、早速、縄文時代中期・晩期の土器や石器、平安時代の灰釉陶器(かいゆうとうき)・須恵器・土師器などが出土しています。
(平成29年6月21日現在)

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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