太田林遺跡

いわて調査情報/2022年12月5日現在

DATA

※この遺跡の調査は終了いたしました。

遺跡名 太田林(おおたばやし)遺跡
所在地 岩手県釜石市橋野町第38地割34-1
事務所
調査期間 令和4年6月6日~11月30日
時代 縄文時代 弥生時代
検出遺構 竪穴住居 土坑 遺物包含層
出土遺物 縄文土器 弥生土器 石器  玦状耳飾 石棒類 骨片

調査が進み、11月22日に空撮を行いました。

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遺跡は鵜住居川(橋野川)の左岸に立地しています。日当たりがとてもよく、なだらかな土地で集落を構えるには絶好の立地です。

今年度調査した範囲を真上から撮影しました。

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竪穴建物が複雑に重なりあっています。縄文人にとって、住みやすい土地だったのでしょう。
今年度の調査は、11月30日で終了しました。ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。                                                      (令和4年12月2日)

黒土の違いを見極めて精査を進めていくと、住居跡の形が見えてきました。

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写真中央に縦長の住居跡があります。この住居跡の右側の壁が途中でなくなっているので、新たな住居跡を作る際に、壊されたと考えられます。人が入っている穴は小形の貯蔵穴です。

住居跡が密集している地点から少し離れた場所では、大形の貯蔵穴が見つかりました。
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深さ164㎝・上の狭い部分の幅117㎝・底の幅195㎝で、フラスコ型貯蔵穴と考えられます。

                                                     (令和4年11月21日現在)

 主に竪穴住居の精査を進めています。

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写真は、縄文時代前期前葉と考えられる竪穴住居です。全体の形は方形で、写真左側の土壁の奥(調査区外)に続いているようです。

太田林遺跡では、竪穴住居などの遺構がかなり密集した状態で検出されています。
作業している人がいる地点も、また別の竪穴住居です。写真は、全体の形が最もわかりやすい竪穴住居ですが、多くはかなり複雑に重なり合っています。

このような遺構を、一つ一つ丁寧に調査しています。

                       (令和4年9月29日現在)

 

墓穴と考えられる土坑が見つかりました。

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直径1.2m・深さ68㎝で、大人が一人納まる大きさです。

モデル男性の右側から石製品が出土しました。

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粘板岩製で、長さ13.1㎝の細長い板状に加工されています。死者に対するお供え物なのかもしれません。

なお、この土坑の詳細な時期は不明です。
上段写真左側に見える白い部分は十和田中掫火山灰(約6000年前)と考えられます。土坑はこの火山灰層を掘って作られていましたので6000年前よりも新しい時期ということは明確ですが、土器がほとんど見つかっていないため、詳細な時期は不明なのです

                (令和4年8月3日現在)

写真①は検出状況です。

写真①

写真①

遺構を探しながら包含層を掘り進めると、土器がまとまって出土する地点がありました(写真②)。

写真②

写真②

住居跡はこの黒土の中に埋まっているようです。

写真③

写真③

黒土の違いを見極めて住居跡の調査を進めています(写真③)。

                (令和4年7月15日現在)

 

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6月6日から調査を開始しました。

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重機で表土を掘削した後、人力で検出を行っています。調査を開始したばかりですが、土器や石器がたくさん出土しています。
この黒土の下に様々な遺構があるようです。
                (令和4年6月17日現在)

 

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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