イベントレポート

田鎖車堂前遺跡 現地説明会レポート

平成26年10月25日(土)午前11:00から、宮古市にある田鎖車堂前遺跡(たくさりくるまどうまえいせき)で現地説明会を開催しました。
当日は雲ひとつない快晴で絶好の現地説明会日和となり、130名の方にご参加頂きました!たくさんのご参加ありがとうございました。

田鎖車堂前遺跡は、宮古西道路建設事業に伴う発掘調査です。
奈良時代から江戸時代までの様々な遺構・遺物が見つかっており、長い間人々の生活の場だったようです。遺物はかわらけや中国産白磁碗・渥美産陶磁器などの当時の高級品も見つかっており、平泉との関連も想像できます。

地元から参加された方は、
「今日は、新聞で現地説明会が開催されると知り来ました。調査員の説明も面白くて分かりやすかったです。」と話していました。
また、山田町から参加された方は、
「平泉と同じ時代の貴重な出土遺物を見られて、嬉しかった。」
と話していました。

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概要説明です。今回は遺跡前が広いのでそちらで行いました。130名もの参加者で非常に賑わいました。天気も快晴で暑いくらいでした!

概要説明です。今回は遺跡前が広いのでそちらで行いました。130名もの参加者で非常に賑わいました。天気も快晴で暑いくらいでした!

現場での説明ですが、セレモニーの場所から10歩ほど前進するとすぐ遺跡です。調査員の足元にあるのは焼失した竪穴建物です。なんらかの理由で火事になり焼け落ちたと思われます。 

現場での説明ですが、セレモニーの場所から10歩ほど前進するとすぐ遺跡です。調査員の足元にあるのは焼失した竪穴建物です。なんらかの理由で火事になり焼け落ちたと思われます。

調査員の前にある溝は暗渠(あんきょ)といって、昔の水路跡です。コンクリートや塩ビ管がなかった昔は、木をくり抜いて筒状にして、地中に埋めて水路にしていました。

調査員の前にある溝は暗渠(あんきょ)といって、昔の水路跡です。コンクリートや塩ビ管がなかった昔は、木をくり抜いて筒状にして、地中に埋めて水路にしていました。

写真はおろか肉眼でもなかなか分かりませんが、ここには細い筋が何本も通っているそうです。畝間状遺構(うねまじょういこう)という、畑の跡です。しかしこの違いをよく判別できると感心します。プロの目ですね!

写真はおろか肉眼でもなかなか分かりませんが、ここには細い筋が何本も通っているそうです。畝間状遺構(うねまじょういこう)という、畑の跡です。しかしこの違いをよく判別できると感心します。プロの目ですね!

出土遺物から、大鎧の小札(おおよろいのこざね)です。小札を何枚も縫い合わせて鎧を作るのですが、重く素早く動くことが困難なので、主に騎馬武者が着ていたそうです。

出土遺物から、大鎧の小札(おおよろいのこざね)です。小札を何枚も縫い合わせて鎧を作るのですが、重く素早く動くことが困難なので、主に騎馬武者が着ていたそうです。

陶磁器やかわらけです。特にかわらけは平泉のものと特徴が同じで、関わりを想像できます。この時代の遺構や遺物がまとまって見つかるのは沿岸北部では大変貴重です!

陶磁器やかわらけです。特にかわらけは平泉のものと特徴が同じで、関わりを想像できます。この時代の遺構や遺物がまとまって見つかるのは沿岸北部では大変貴重です!

当日の資料はこちらから

2014年10月30日掲載

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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