長谷堂貝塚

いわて調査情報/2017年12月11日現在

DATA

※この遺跡の調査は終了いたしました。

遺跡名 長谷堂貝塚(はせどうかいづか)
所在地 岩手県大船渡市猪川町字長谷堂地内
事務所 080-2806-8119
調査期間 平成29年6月1日~12月14日
時代 縄文
検出遺構 竪穴住居跡、土坑、、配石遺構、貝層等
出土遺物 縄文時代 土器(中期)、石器、貝殻(アサリ等)、骨(獣骨)等
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 写真は、縄文時代中期のフラスコ状土坑です。中央の土坑は、深さ1m80㎝で、底面は4㎡、2畳半ぐらいの広さです。長谷堂の作業員さん13人全員が入れる広さでした。
(平成29年12月4日現在)

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  柱穴(はしらあな)が複数重なっている写真です。ここには住居が何度も建てられたと考えられます。柱穴の新旧に気をつけながら掘っていきます。
(平成29年10月31日現在) 

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石皿が出土した大きさ約1m30㎝の土坑。石皿は地表から深さ約1m60㎝地点で見つかりました。

石皿が出土した大きさ約1m30㎝の土坑。石皿は地表から深さ約1m60㎝地点で見つかりました。

作業員さんたちも石皿に興味津々です。

作業員さんたちも石皿に興味津々です。

縄文時代中期(約4000年余り前)のフラスコ状土坑を掘り下げたところ、大きさ約41㎝の石皿が出土しました。3つに割れた状態で見つかり、写真のように合わせるとほぼ完全な形になります。石皿は磨石を使って木の実をすり潰すための調理道具ですが、大船渡と言えばサンマ、この石皿は今が旬のサンマの塩焼きを盛り付けても合いそうです。
(平成29年10月6日現在)

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 掘立柱建物を構成する大型の柱穴群が約40個見つかりました。1m以上の深い穴も複数あります。穴が複数重なり合うことから同じ場所で何度も建て替えていたようです。写真のように中には柱痕跡(はしらこんせき)がはっきりと確認できるものもあります。
(平成29年9月7日現在)

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イヌの頭骨が仰向けになった状態

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イヌの肩甲骨、四肢骨、下顎骨など

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写真手前はシカ下顎骨、左上で2つ重なっているのはイヌ下顎骨

 貝層を掘り下げたところ、縄文時代のイヌの骨が複数まとまって出土しました。貝殻に含まれるカルシウムの作用によって、骨は良好な状態を保っています。壊さないように竹串を使いながら慎重に調査しています。
(平成29年7月21日現在)

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 写真は、現在調査中の配石遺構です。写真手前の大きい石から奥に向かって、石がぎっしり詰められています。周囲からは、縄文土器が出ており、この配石も縄文時代のものと考えられます。
(平成29年6月28日現在)

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6月1日から今年度の調査を開始しました。昨年度に引き続き2年目の調査です。現在、試掘を行っています。下の写真は試掘トレンチから出土した貝層を取り上げ中のものです。2㎡のトレンチから大コンテナ(容量40㍑)約11箱分のアサリやカキ等の貝が出土しました。この貝層から動物の骨や牙等が良好な状態で見つかっています。
(平成29年6月8日現在)

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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