中埣Ⅲ遺跡

いわて調査情報/2024年7月22日現在

DATA

遺跡名 中埣Ⅲ(なかぞね3)遺跡
所在地 岩手県気仙郡住田町上有住字中埣地内
事務所 080-8215-0988
調査期間 令和6年4月8日~9月15日(予定)
時代 縄文時代
検出遺構 竪穴住居 掘立柱建物 土坑 埋設土器
出土遺物 縄文土器 土偶 石器 石棒など

前回紹介した石棒が出土したのは、竪穴住居でした。
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竪穴住居は直径約6mの円形で、中央に80cm大の石囲炉があり、その周辺には柱穴が並びます。石囲炉が2基ありますが、この竪穴住居は1回建て替えをしており、建て替え前の古い石囲炉が残ったのではないかと考えています。

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石棒は石囲炉周辺の床面から出土しています。

                                                                 (令和6年7月22日現在)

中埣Ⅲ遺跡では石棒が多く出土しており、これまでも幾つか紹介してきました。

先週、再び石棒が出土しました。
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長さは20cm弱で、片側が折れています。まるで矢印の「←」のような形をしており、全体が黒光りするほど磨かれています。

この石棒がどこから出土したのかは・・・。
次回紹介します。                                         (令和6年7月16日現在)

先週、紹介した土坑よりも一回り大きい土坑です。 

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開口部よりも底面の方がやや広くなっています。深さは30cmありますが、本来はもっと深かったと推測しています。

また土層を確認したところ、この土坑は自然にではなく、人の手によって埋められたのではないかと考えられる形跡が確認できました。
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おそらくお墓ではないかと考えますが、人骨などは見つかりませんでした。    

                                                                             (令和6年7月8日現在)

 

遺構の精査を始めています。

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直径80cmのやや浅い土坑を掘ったところ、底面から石棒が出土しました。
出土状況からみて、わざとこの土坑に置いて埋めたと考えます(写真下)。

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石棒は長さ40cmです。
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片側が折れてなくなっているので、本来はもっと長かったと推測されます。

                           (令和6年7月1日現在)

 

ドローンを使って上空から写真撮影を行いました。
写真1は前回写真で紹介した配石を上空から撮影したものです。

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写真1

広い範囲に配石が広がっていることが分かります。

また写真2は5月27日に紹介した大きな配石遺構を上空から撮影したものです。

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写真2

残念ながら、一部は壊されてなくなっていますが、円を描くように石が並んでいます。円の直径は8.4mです。
                         (令和6年6月24日現在)

遺物包含層を掘り下げる作業が終了しました。

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写真は調査区の北西側を撮影したものですが、この範囲からは、以前紹介したような配石が多く見つかっています。配石の下には60~80cmの大きさの土坑があり、これらは縄文時代のお墓ではないかと考えています。
今後はこの土坑を調査していきます。

                           (令和6年6月17日現在)

遺物包含層を掘り下げる作業も進めており、先週は石棒が出土しました。

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この石棒は長さが30cm以上で、両端が割れているため、本来はもっと長いものであったと考えられます。

                                                  (令和6年6月3日現在)

 

配石遺構と考えられる遺構は他にも見つかっており、前回紹介した楕円形の他に、やや歪な長方形(?)の配石遺構があります。

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また大きく弧状に石を並べた大きな配石遺構も見つかりました。           

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                            (令和6年5月27日現在)

 

こぶし大の石を円形に並べた遺構(「配石遺構」と呼んでいます)が見つかりました。

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大きさは、直径約50cm程度とやや小さいものですが、同じ大きさ、形の配石遺構が2~3基ありそうです。
この配石遺構が作られた時代は縄文時代晩期と考えています。             

                            (令和6年5月13日現在)

遺物包含層を掘る作業が、ある程度進んだので、鋤簾(じょれん)を使って遺構検出作業(遺構を探す作業)も行っています。

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土坑などの遺構と考えられる場所には白線を引きました。

また遺物包含層の掘り下げも進めており、先週は小さな壺の破片が出土しました。

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この壺は下半分がありませんが、あっても大きさは10cm程度と推測しています。
                                                   (令和6年4月30日現在)

 

引き続き、縄文時代の遺物包含層を掘り下げています。包含層の深さは10~50cmで、縄文土器や石器などが多数出土しています。
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土器は小さな破片が多いですが、下の写真のような大きな破片も出土しますので、作業員さんは丁寧に掘り進めています。               

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                            (令和6年4月22日現在)

先週から調査を開始しました。

縄文時代の遺物包含層を掘り下げるところからスタートです。

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長さ20cmの石棒が出土しています。

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                                               (令和6年4月15日現在)

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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