平成26年度調査

県央県北県南沿岸

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沢田Ⅲ遺跡

東日本大震災関連発掘調査

いわて調査情報/2014年12月4日現在

DATA

※この遺跡の調査は終了いたしました。

遺跡名 沢田Ⅲ(さわだ3)遺跡
所在地 岩手県下閉伊郡山田町山田第3地割33-1ほか
事務所 080-2806-8120
調査期間 平成26年4月8日~9月中旬(予定)
時代 縄文、古代
検出遺構 縄文時代:竪穴住居、土坑(貯蔵穴)
古 代 :竪穴住居跡、製鉄関連遺構
出土遺物 縄文時代:土器、石器、土製品、石製品
古 代 :土師器、鉄製品、鉄滓
その他 :貝殻
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終了に向けて全力で作業している調査終盤の様子です(11月26日)。
遺構は調査区全面に連なり、縄文時代・古代の竪穴住居跡90棟余が確認されました。二年間に及ぶ調査が終わりました。これまでご協力いただいた皆様にあつくお礼申しあげます。
(11月28日現在)

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沢田Ⅲ遺跡では、たくさんの竪穴住居跡が確認されています。
写真中央は、縄文時代中期終わり頃の竪穴住居跡で、竪穴は3回、炉は4回つくりかえられています。周辺にも複数の竪穴住居跡が確認されているこの場所は、縄文時代には、よほど住み易い場所だったようです。
1118日現在)

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沢田Ⅲ遺跡では、たくさんの土器・石器が出土しています。写真は、縄文時代中期終わり頃の竪穴住居跡から出土した、ほぼ完形の小型の土器とすり石で、土器の上に重なった石の下からは剥片石器も出土しました。土器の中には何が入っているのでしょうか?
1030日現在)

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古代の土坑から、貝殻・魚骨・鹿角などがたくさん見つかりました。おそらくこの土坑は、当時の人々が食べかすを捨てたゴミ穴だったと思われます。
魚の骨が良好に残っており、どんな魚を食べていたのか、今後調べていきたいと思います。
(平成26年10月22日現在)

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竪穴住居の中で見つかった、埋設土器を伴う石囲炉の調査を進めたところ、その下からより古い埋設土器が出てきました。
この古い埋設土器の周囲にも、熱を受けて赤く変色し、炉として使用された痕跡が認められます。この2つの炉とは別の石囲炉も重なるように見つかっており(写真右端)、同じ場所で何度も住居を作り替えた様子が窺えます。
(平成26年9月26日現在)

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9月6日(土)に現地説明会をおこないました。天気にも恵まれ、100名を超えるたくさんの方にお越しいただきました。多数の住居跡や土器・石器が見つかっており、縄文時代の生活の様子について色々と想像がふくらみます。ご参加ありがとうございました。
(平成26年9月17日現在)

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写真は、縄文時代中期終わり頃、今から4,000年前の竪穴住居跡です。
この時期によく見られる竪穴住居の構造をもつものです。複式炉、周溝、規則性のある柱穴、ひとつひとつ調査をして記録していきます。
実物は沢田Ⅲ遺跡での調査成果としてぜひご覧になって頂きたく思います。
9月6日現地説明会でお待ちしております。
(平成26年9月5日現在)

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調査が開始されてから4か月が経ちました。調査開始直後(4月18日遺跡情報)と比べて、調査区も周囲もだいぶ様子が変わってきました。現在、縄文時代の竪穴住居跡55棟、古代の竪穴住居跡13棟を確認し、調査中です。
遺構の数はまだまだ増えそうです。
(平成26年8月18日現在)

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写真中央にある石組炉は、左半分が古代の住居に壊されています。今回は以前掲載した遺跡情報(2回目)の続報です。やはり、あの複式炉の下からこの炉が見つかりました。3度住居がつくられて、それらの炉が全て同じ場所に設けられていたことが判明しました。
調査は3か月を経過し、このように竪穴住居跡が多数重なり合って見つかっています。
(平成26年7月24日現在)

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今回の調査では、縄文時代の竪穴住居跡が多数見つかっており、煮炊きや照明のために設けられた炉に様々なバリエーションがみられます。石を円形や四角形に並べている石囲炉(写真左上)のほか、このような炉を複数連結させた複式炉もみられます。(写真右)また、石を並べた内側に土器を横向きに据えた土器埋設炉も見つかっています(写真左下)。
(平成26年7月11日現在)

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縄文時代中期末頃の竪穴住居跡の写真です。円形の住居跡の壁際を溝がめぐっています。また、床面の中央部には、この時期の特徴的な炉である石囲炉が見えます。この住居跡から、床面に伏せられた状態で置かれていた土器が見つかりました(拡大写真)。石囲炉の軸線上に置かれているようにも見えます。
何らかの精神的な意図が働いていたのでしょうか… 縄文人に対する興味・関心は尽きません。
(平成26年6月24日現在)

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古代の竪穴住居跡は、一辺約6mの隅丸方形で、北側にカマドが設けられています。柱穴は4本確認されています。竪穴住居跡の壁面や周囲に見える黒褐色や暗褐色の土は、縄文時代の竪穴住居跡が埋もれた痕跡です。
古代の竪穴住居跡は、縄文時代の竪穴住居跡を掘り込んで作られていました。人々にとって長い間住み良い場所であったようです。(平成26年6月13日現在)

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平安時代の竪穴住居から獣骨や貝殻が見つかりました。これらの獣骨や貝殻は当時の人々の食べかすで、住居としての役目を終えた穴の中へ捨てられたものと思われます。左下写真の骨はシカの下顎骨、右下写真の白く見えるところはイガイなどの貝殻です。当時の食生活を考える上で貴重な資料です。
(平成26年5月29日現在)

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縄文時代の複式炉部分から石組が連なるように見えますが、赤丸部分は古代の住居につくられていたカマドに使用されていた石です。調査の結果、古代の人々が、埋もれてしまった縄文時代の住居の炉を壊して、新たな住居のカマドを作っていたことがわかりました。約3000年の時を経て同じ場所で煮炊きが行われていたことを示すユニークな事例です。
補足・・・実はこの後、この下からも縄文時代の住居跡が確認されています。そして三度この場所から炉跡が見つかっている・・・?詳細はまた後日!
(平成26年5月9日現在)

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4月8日から沢田Ⅲ遺跡の調査を開始しました。
昨年度に引き続き縄文時代や古代の住居跡がたくさん見つかっています。山田町の皆さん今年度もお世話になります。どうぞ宜しくお願いいたします。
(平成26年4月18日現在)

※このホームページは公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが、調査した遺跡の情報を提供しています。 掲載されている情報の無断転載はできません。

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